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 八幡地区人権教育推進協議会(安倍巌会長)は3月10日八幡自治会館で「人権講演会」を開催いたしました。講師は、宇佐市教育委員会の大久保和則さんで、「身近な人権『部落差別とコロナ風評被害』」という演題で講演が行われ、八幡地区住民の方々が聴講しました。

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  講師の大久保さんは、部落差別の問題については「部落地名総鑑」に絞り詳しく話しをしてくれました。

 大久保さんの話では、現在、ネット上に数多くの形で「部落地名総鑑」が存在していて、全国の5300ヶ所の同和地区の所在情報(地域名、戸数、主な職業など)が公開されています。

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 なぜ、今から50年前に出版された「部落地名総鑑」がネット上の存在するのか、その意味は何かということについて話しました。

 発覚した「部落地名総鑑」は50年前の当時国会でも大きく取り上げられ、関係大臣の談話が出されるほどでした。販売価格は5,000円から45,000円と幅があり、購入者の大半は企業でした。

 作成者のTさんによると、興信所の仕事をしていて、部落出身者かどうかの調査依頼が多かったことから作成に至ったようです。

 購入する人は、企業の人事担当部署が主で、企業は会社の信用度の確保の考えから採用段階、管理職登用段階でのチェックに使い、個人では子どもの結婚の相手が部落出身者かどうか調べるのに求めたようです。

 その後も、戸籍謄本の大量不正取得事件が起きるなど、また平成17年には新たな種類の「部落地名総鑑」が発覚するなど、つい最近でも続いています。

 平成に入りインターネットが急速に発展したことで、いくつかの都府県の部落の所在地の一覧がネット上で流布されるようになっています。

 ネット上では「復刻版」と称して販売されたりもしています。形を変えた「部落地名総鑑事件」ともいえます。ネットに一旦乗ったら削除がほぼ不可能で、我々は、英知を結集してこの差別問題を解決することが、いま求められています。

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 講師は新型コロナウイルスの風評被害に対しても話してくれました。

 人間はどちらかというとデマに惑わされやすく、コロナ患者に対しても酷く当たったり、医療関係の人達にも差別したりという話を聞きます。

 関東大震災の時は、朝鮮人が襲ってくるというデマで、朝鮮人虐殺事件が起きたりもしています。

 周りの人々から伝わる新しい情報で、理性よりも不安や怒りの感情が高まりやすくなるが、そこで先ず一旦立ち止まって、どうあらねばならないか考えることが、デマや風評に対しての心構えではなかろうかという話をしてくれました。

 私たちは、人間誰もが人間らしく生きるには、日常の思いやりの心によって守っていかねばなりません。